仕事とファッション by 村上龍

無趣味のすすめ

無趣味のすすめ


最近、村上龍のエッセイ「無趣味のすすめ」を読んだ。
その中で仕事とファッションの関係について言及しいて、その通りだと感じた言葉が
あった。それは、



「(相手への)リスペクトが表れていれば、ファッションだけが浮き上がることはない」



という言葉。括弧内の言葉は分かりやすくするために私がつけた。
ファッションが浮き上がる状態というのは、仕事相手に自分が無能であること
を表しているという前提での言葉である。


相手へのリスペクトをあらわすためには、相手の立場や自分との関係、相手の属す
コミュニティーなど考慮する部分は多く複雑であると思う。
複雑であるが、そういったことを考えて会う時のファッションを決めることで、
相手の興味がファッションではなく、自分に向くのではなかろうか。


こういうことは仕事だけでなく、プライベートでも同様なんじゃなかろうか。
特に自分にとって大切な人に会うときや初対面の人に会うときに。
どのようなファッションで他人に会うかを会う人との関係性やお互いが属する
コミュニティなどのことを考えて決める。
こういうことでお互いの関係を深められたりすることがあると思う。


以前からなんとなく思っていたことだが、やはりファッションはその人の
社会性の一部を表しているのではないだろうか、などと考えさせられた。


というわけで村上龍の無趣味のすすめはいいエッセイ。お勧めです。
その勢いで「全ての男は消耗品である Vol.10」も買ってしまったほどに。